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日本人が知らない男の脱毛の基本中の基本とは
男性の体に関する悩みは、とかく“毛”にまつわることが多いです。
「頭髪はフサフサに」、でも「胸や足はスベスベに」といった具合に、部位によって、抜いたり生やしたりと女性よりもむしろ厄介となっているのです。特に、“脱毛”に関しては、若年層から中高年まで、世代を問わずにニーズが高まってきています。
このニーズの背景には、若年層から中高年まで、それぞれの世代で求められる清潔感のレベルが上がっていることがあげられるでしょう。
「ムダ毛があると清潔感を損なってしまう」という男性の身だしなみに対する意識が高まっていて、脱毛することがボディケアの1つとして定着しつつあるのです。
一頃はわずかに髭を生えそろえているのがブームになっている時期もありましたが、今ではそれもかなり影を潜めていると言ってもいいと思います。
一見して無精髭にも見られがちなのですが、これからの清潔感を求める時代にはそぐわなくなっているのです。
夏場が脱毛に向かない2つの理由
間違えてはいけないのは、ムダ毛の気になる春夏になってから脱毛を始めたのでは、もう遅いということです。実は、これからやってくる秋冬こそが脱毛に最も適したシーズンということなのです。
その主な理由は2つあります。
1つは、脱毛用のレーザーや光治療器などが、毛のメラニン(黒褐色の色素)だけでなく、皮膚のメラニンにも反応してしまうからです。
医療用脱毛器が日本に導入された当初から、施術・治療を行っている松倉知之院長(松倉クリニック＆メディカルスパ)はこう指摘しています。
「日焼けした肌だと、皮膚のメラニンに反応しない程度にレーザーの出力を抑える必要があるので、十分な脱毛効果を得にくいのです。加えて、施術後は外的刺激に敏感になるため、肌の露出度が低い服を着る秋冬での施術が望ましいということです」。
ツルツル肌になるまでに、かかる時間とは？
2つ目の理由は、完全にツルツルな状態にするにせよ、毛を間引く程度にせよ、脱毛の施術は1回で終了とはならず、ある程度の回数と時間が必要になるからです。医療機関で脱毛する場合、「個人差はあるのですが、顔のひげは完全脱毛で平均8回程度、胸毛は5～6回程度で間引く程度の効果があります」(松倉院長)ということです。
また、週に2、3回とコンスタントに脱毛処理ができればいいのですが、毛の生える周期に合わせて施術する医療機関や脱毛エステの場合では、その頻度は3～4週間に1回となります。
これはつまり、満足のいく仕上がりになるまで数ヶ月はかかるということです。
肌を露出するシーズンが到来する前から逆算して、秋冬のうちから施術をしないと間に合わないのです。
脱毛用家電は「買い」なのか？
それでは、いざ脱毛しようと思った時に、どの方法を選ぶべきなのでしょうか。選択肢は、医療機関、脱毛エステ、ホームケアなどさまざまあるのですが、ここで推奨したいのは、美容皮膚科などの医療機関です。
巷には脱毛サロンが多く存在していますが、利用には注意が必要です。
「法律で“光脱毛”が認められているのは、医療機関のみなのです。
それが許されていない脱毛エステでは、トラブルをおこさないように出力を抑えて使用するので、一時的な脱毛効果を得られたとしても、永久脱毛効果は低くなります」(松倉院長)。
最近は、テレビ通販でも家庭用の脱毛器が売られているのを目にしますが、これらは脱毛エステよりもさらに安全性を確保する必要があるので、1回の効果はより限定的になります。
したがって、ただでさえ多忙なビジネスマンにとっては、永久脱毛する場合はもちろん、毛を間引く程度であっても医療機関を利用したほうが手っ取り早いでしょう。
万が一、施術によって肌トラブルを起こしたとしても、医療機関なら適切な処置を施してもらえるという安心感もあります。
「ハーフパンツ男子」増加で、膝下脱毛が人気急増！
脱毛を希望する部位としてニーズが高いのは、ひげと胸毛です。言わずもがなですが、どちらも大きく清潔感を左右するポイントだからです。
ひげの場合、完全に脱毛するのではなく、毛をある程度間引くだけでも、毎朝シェービングにかかる時間を大幅に減らすことができます。
すると、肌へのダメージも格段に少なくなるので、スベスベな肌を維持できるというメリットが得られるのも人気の理由なのです。
また、春夏にハーフパンツを着用するのが一般的になったことで、膝下の脱毛を希望する人が急増しています。さらには、スポーツ人口が増えてきたことなどから、欧米人のように全身脱毛を希望する人も珍しくないということです。
これまで男性の脱毛というと、“多すぎる毛を減らす”といったコンプレックス解消型が主流でした。
しかし、東京オリンピックの開催などを背景に、スポーツ人口のさらなる増加が見込まれることを考慮すると、“スポーツする姿をよりきれいに見せる”といった「外見磨き型」、さらには「肌見せ志向型」の脱毛ニーズが増えることは確実となっています。
いざスポーツをはじめよう、というときに、思わぬムダ毛で慌てないよう、秋冬のうちから脱毛ケアを実践してほしいところです。