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パリの男女の「性器周りケア」は、超先進的!


ドクター・オハナ 形成外科医より

「フランスではデリケートゾーンのアンチエイジングも盛んに行われているよ。この前誘惑力アップのためと受診したマダムは、御年70歳さ」
今回はフランスにおけるアンダー・ヘア(UH)とデリケート・ゾーン(DZ)についてのレポートとなります。
過剰な期待は大きな失望につながりますから、ご注意ください。
5年以上も前になりますか、パリで行われたインターナショナルなコスメ展示会で、デリケートゾーン専用のコスメを見つけたのです。
そこらあたりのお手入れについてはトップを走るフランスです。ハンドバックに忍ばせて、いつでもスタンバイのデオドラント、pHを調整した洗浄液、お戯れ用食べてもOKのジェルもあるのです。
バスルームには減毛効果のあるクリームはいかが?といった具合ですから用意周到ですね。

悩みを訴えることを躊躇させるものがあってはいけない

各種のケア用品はビッシリとドラッグストアの棚に並んでいるのですが、その展示会で目を留めたコスメブランドはナチュラルを謳っていて、また容器のデザインにもセンスがあり、特に「いいな」と思ったのです。
誰だってあるものを、誰もがないようなふりをするのはヘンですよね。
悩みや困惑を訴えること躊躇するなと言う前に、躊躇させるものがあってはいけないのです。
ひとりで苦しむことはありません。できるだけ明るくオープンに話せるようになれば、UH&DZの清潔感もレベルアップするに違いないのです。

話を持ち込んでも、一向に前に進まない

そうした感性をなんとか日本にも持ち込み普及させたいと思って、化粧品輸入代理店や専門商社のいくつかを回ったことがあります。
プロポーザルに面談していただいた人はほとんど50代前後の男性です。わたしも恥ずかしがってはいけないと、めげそうな心を励まして臨んてみたものの、どこも微妙な空気感です。
「家内に訊いてみます」とか「後で社員に尋ねてみましょう」といった答えばかりでした。女子社員には、いったいどんなふうに尋ねたのか……興味がありますが、セクハラにならなかったか懸念されるところです。

ともかく話が一向に進まないのです。
ニーズがあるかどうか「女性社員さんから直接お伺いしたいのですが」と来てもらっても、内容が内容なこともあって、上司の前では俯いてモゴモゴ……というのがが精いっぱいでした。

もともと無頓着という国民性ではないのに

 女性のために奉仕する化粧品業界といっても、まだまだ意思決定は男性が行っているという側面があるでしょう。『とと姉ちゃん』でクローズアップされた雑誌『暮しの手帖』の商品テストです。
 キッチン設備であっても、当時の日本では、台所に立って料理を作ったことのない男性技術屋が設計製造していたのですから、ユーザーの使い勝手なんてわかるはずもないでしょう。
これは半世紀以上前の話ですが、ことUH&DZケア製品に関しては、まだまだそんな状態なのかもしれません。
DZのケアがそれほどの注意を払われない理由について、よく「女性からの声が上ってこないからだ」と言われることがあります。しかし、江戸の庶民文化の文献に女性の性器回りのケアについて詳細な記述が記されているのです。もともと無頓着という国民性とは思えないところです。
婦人科医の友人に訊いても「臭い・黒ずみ・痒みなど、それなりに悩みは多いそうです。それなのにこれでいいの?と思うことも多いのです。
フランスをはじめ欧米諸国、それだけでなく東アジア諸国でも、多くの女性が外へ出て働いています。
スキンケアはもちろんですが、DZ&UHのケアも日常習慣であって然るべきなのです。

若い人には「VIOゾーン」ケアが広がってきた

近年、ようやく数種類の専用ブランドが輸入されるようになって、日本の若い人の中ではVIOゾーン(V=ビキニライン、I=外陰部周り、O=肛門周り)の全脱毛(ハイジニーナ)をする人も増えてきたということです。

男性も何らかの処理をしている人多数

もっとも、パリジャンの都市伝説にこんなものがあるとか・・。
「日本女性はあんなにメイクにも凝り、スキンケアバッチリなのに、UHがボーボーなのはなぜ?日本じゃ八百万の神々がUHにも宿っているの?」なんと、由々しきことではないでしょうか。 
実際に処置しているパリジェンヌは「衛生的だし、見かけもスッキリしてより美しい。セックスだってアグレッシブになって、自信がもてるようになったわ」と評判がいいようです。
日本では女性もVIOゾーンの処理には関心が高まっているようです。もっとも男性のほうでは自分自身のUHには無頓着な人が多いのも事実です。外見には関心があっても中身には何も気をつけることがないという気風もそろそろ考えないといけない時期に来ているのかもしれません。
もっともこれは女性のほうからどんどん進んでいくものなのでしょう。